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離婚を考えた女性が知っておくべきデメリットとリスク|後悔しないための対策と弁護士に相談するメリットを徹底解説

2025年4月29日

離婚を考えた女性が知っておくべきデメリットとリスク|後悔しないための対策と弁護士に相談するメリットを徹底解説

「離婚したいけれど、その後の生活が不安…」「離婚によるデメリットが知りたい」 もしあなたが今、このように感じているのであれば、一人で悩む必要はありません。離婚は人生における大きな決断であり、そこにはメリットだけでなく、必ず知っておくべきデメリットやリスクが存在します。特に女性の場合、男性とは異なる固有のデメリットに直面する可能性が高いです。

本記事では、女性が離婚を検討する際に理解しておくべきデメリットやリスクについて解説します。さらに、これらのデメリットを回避・軽減するために離婚前に準備すべきこと、そして後悔のない離婚を実現するために弁護士に相談・依頼するメリットについても詳しくご紹介します。

離婚に関する不安を解消し、あなた自身にとって最善の選択をするための一助となれば幸いです。


離婚によって女性に生じる主なデメリット・リスク

離婚は、現在の夫婦関係から解放され、人生を再スタートできるというメリットがある一方で、特に女性にとっては無視できないいくつかのデメリットやリスクが伴います女性特有、あるいは女性が特に直面しやすいデメリットについて詳しく見ていきましょう。

経済的に苦しくなるおそれがある

離婚を考える女性にとって、最も大きな、そして現実的なリスクの一つが「経済的な苦境」です。

特に、あなたが専業主婦やパート主婦であった場合、これまで家計を支えていたパートナーの収入がなくなるため、生活水準が大きく下がってしまうおそれがあります。一家の柱を失うことになるため、離婚前の生活水準を維持することは難しくなる可能性が高いでしょう。

離婚時には、婚姻中に夫婦で築き上げた財産を分ける「財産分与」や、婚姻期間中の厚生(共済)年金を分割する「年金分割」といった制度を利用できます。これらを適切に行うことは非常に重要であり、当面の生活費や老後資金の一部を確保できる可能性もあります。

しかし、財産分与や年金分割だけでは、老後の安定した生活を送るには不十分なケースも少なくありません。特に熟年離婚の場合、その後の働く期間が限られるため、年金分割を受けても月々の生活費として十分な金額にならないケースがほとんどです。

また、離婚後は住居費、食費、光熱費、通信費、保険料、医療費など、生活に必要なすべての費用を自分の収入から支払う必要があります。収入や手元の財産に見合った生活をしようとすると、どうしても生活費が限られ、これまでの暮らしと同レベルの生活を続けることが困難になることが多いでしょう。衣食住の質を下げざるを得なくなる可能性もあり、これが想定以上に苦痛で離婚を後悔するケースも考えられます。

専業主婦だった場合は、離婚後に自分で収入を得るために仕事を見つけるところから始めなければなりません。しかし、ブランクがあるとなかなか採用されにくく、思うように生活費を稼げない可能性もあります。手元にお金があまりない状態で離婚してしまうと、働かなければ生活できないという心理的な圧迫感も生じるリスクがあります。

さらには、子どもがいる場合、子どもの養育にも費用がかかります。養育費は相手に請求できますが、支払いが滞るケースも少なくありません。離婚後に経済的に余裕がなくなり、子どもに習い事やほしいものを我慢させたり、大学進学を諦めざるを得なくなったりするなど、進学に影響することも指摘されています。

対策: 経済的なデメリットを回避・軽減するためには、離婚前に十分な準備を行うことが不可欠です。

  • 離婚後に必要となる生活費を具体的に計算し、把握する

  • 専業主婦やパート主婦の方は、再就職先を探し、収入源を確保しておく

  • 貯金をしておく

  • 離婚時に請求できるお金(財産分与、年金分割、慰謝料、養育費)を最大限受け取れるように交渉・手続きする

  • お金の取り決めについては、公正証書を作成しておく。特に養育費や慰謝料の支払いが滞った場合に、裁判を経ずに強制執行(差し押さえ)を行える強制執行認諾文言付きの公正証書が推奨されています。

  • 年金分割の手続きを忘れずに行う。将来もらえる年金がどの程度になるか、年金事務所でシミュレーションしてもらうことも有効です。

自分の方が夫より収入や財産が多かった場合は、財産分与で財産が減ったり、年金分割によってもらえる年金が少なくなってしまうというデメリットもあります。こうしたケースでも、離婚後の生活設計をしっかり行うことが重要です。

家事・育児の負担が増える

子どもがいる女性が離婚した場合、家事や育児の負担が大きく増えるというデメリットがあります。婚姻中は夫婦で分担していた家事や育児を、一人で全て担う必要が生じるためです。

自分の仕事や子どもの世話の合間に全ての家事を行うのは簡単ではなく、体力的にも厳しいと感じる方が多いでしょう。子どもを預ける場合には、保育園やベビーシッターの費用もかかります。

一人で子育てをする場合、母親の役割と父親の役割の両方を果たさなければならず、大変になります。子どもがわがままを言ったときに誰かが叱ってくれたら、と思うこともあるかもしれません。自分が厳しくしすぎることで、子どもに「嫌い」と言われてしまい落ち込むこともあるでしょう。このように、子育てを一人でしなければいけない負担は、親権者になる以上、受け入れざるを得ないデメリットです。

対策:

  • 家事代行サービスや地域の育児支援サービスなどの利用を検討する。

  • 親族や友人の協力を得られるか相談してみる。

  • 子どもが成長するにつれて、少しずつ家事を手伝ってもらうようにする。

子どもの父親がいなくなることによる影響

子どもがいる夫婦の離婚では、夫婦関係は他人に戻っても、親子関係は他人には戻らずずっと続きます。親の離婚は、子どもにとって大きな出来事であり、様々な影響を及ぼします。

  • 子どもが寂しい思いをする:親の離婚によって子どもは大好きな父または母と暮らせなくなり、悲しみ、傷つき、不安、寂しさを感じるおそれがあります。入学式、卒業式、授業参観など、片親の参加で子どもが寂しい思いをすることもあります。子どもにとって、父親を失ってしまうのは、子持ち離婚の大きなデメリットといえます。

  • 環境の変化による心身への影響:離婚に伴って苗字が変わる、引っ越しや転校で友達と離れ離れになるなど、親の都合で子どもの環境に様々な変化が起こります。こうした変化が、子どもの心身に影響を及ぼす可能性があります。

  • 子どもと日常的に会えなくなる親の存在:離婚の際、親権はどちらかの親に定められますが、親権を持たない親は子どもと日常的に会うことが難しくなります。離婚後、面会交流を行うことはできますが、相手が非協力的だったり、子どもが嫌がったりする場合には思うように子どもと会えない場合もあります。親権者にならなかった方の親(多くの場合父親)だけでなく、子ども自身も父親(母親)と会えないことに寂しさを感じることがあります。

  • 経済的な影響:上述の通り、経済的な苦境は子どもにも影響し、習い事や進学などを我慢させなければならない可能性も指摘されています。

  • 親の不和による悪影響:離婚をしても夫婦仲が冷え切ったまま一緒に暮らしたり、喧嘩が絶えなかったりする環境は、子どもの健全な成長に大きな悪影響を与えます。親がDVやモラハラを受けているのを子どもが目の当たりにすることも、子どもに悪影響です。子どもは、大人が思っているよりも、家族や親の様子を非常によく観察しており、両親の喧嘩などにより心痛めていることが多いです。無理に結婚生活を続けることが、逆に子どものためにならないことも多いのです。

対策:

  • 子どもの気持ちに寄り添う:子どもの悲しみや不安を受け止め、丁寧に話を聞いてあげましょう。

  • 環境変化への配慮:可能であれば、苗字の変更や転校による子どもへの負担を最小限にする方法を検討します。引っ越しをする場合でも、子どもの学校区を変えないように配慮するなど。

  • 面会交流の実施:親権者とならなかった親との面会交流を積極的に行うことが、子どもの寂しさを和らげ、健全な成長のために非常に重要です。面会交流は、親のためだけでなく、子どもための権利でもあります。自分は相手と会いたくなくても、相手は子どもにとってたった一人の父親(母親)なのだということを忘れず、面会交流を認めましょう。

  • 経済的な安定を図る:養育費の取り決めをしっかり行い、経済的な不安を減らすことで、子どもにかける負担を減らすことができます。

  • 無理に我慢しない:「子どものため」という言葉に惑わされず、本当に子どものためになるのはどのようなことかを冷静に考えましょう。両親が不和な環境で過ごすよりも、親が離婚しても、それぞれの場所で笑顔で暮らしている方が、子どもにとって良い結果をもたらすこともあります。

喪失感や孤独感を感じる

離婚によって、精神的な喪失感や孤独感を感じることもデメリットの一つです。婚姻中は、たとえ夫婦関係がうまくいっていなくても、一つ屋根の下に家族がいました。離婚後は、実家に戻ったり、再婚したり、親権を持たない限りは一人になってしまうことが多く、生活の変化とともに孤独を感じやすくなります。

特に熟年離婚の場合、子どもが独立していることも多く、離婚後に一人で生活することになるため、孤独を感じやすい傾向にあります。子供がいなかったり疎遠であったり、友人付き合いもしていなければ、老後の一人暮らしの場合、自身の身に何か起きたらどうしよう、孤独死したらどうしようなど、不安を感じるかもしれません。また、熟年離婚をした場合、介護が必要になった際に頼れる人がいなくなる可能性もあります。子供がいれば頼れるかもしれませんが、余計な負担をかけてしまうことになります。

対策:

  • 社会とのつながりを持つ:離婚前から趣味の活動を始めたり、友人との交流を増やしたり、地域のコミュニティに参加したりするなど、社会との接点を持っておくことが有効です。

  • 新たな生きがいを見つける:離婚後にやりたいことや、打ち込める趣味、仕事などを見つけておくことで、生活にハリが生まれ、孤独を感じにくくなります。

  • 介護や将来への備え:子どもと定期的に連絡を取り合ったり、将来介護サービスを利用できるよう情報を集めておくなど、老後の生活に対する漠然とした不安を具体的に解消するための準備をしておきましょう。家事代行サービスなどを探しておくのも良いかもしれません。

世間体が気になる・偏見を受けるおそれがある

昨今、離婚する夫婦は増えていますが、それでも「バツイチ」と呼ばれる離婚経験者に対して、偏見を持たれる場面もあるでしょう。他人から離婚原因を探られるなど、不快な思いをされる場合もあるようです。

特に近所付き合いが盛んな地域に住んでいる場合などは、離婚したことがすぐに広まってしまうというリスクもあります。このようなことは気にしなければ問題になりませんが、人間の目はなかなかそこまで開き直ることができず、人の目が気になってストレスを感じることになります。人にいろいろと言われるのが嫌なので、周囲との関係を断とうとして、自分の活動範囲を小さくしてしまう人もいます。

対策:

  • ある程度の開き直りも必要:離婚は単に相手と合わなかったというだけであり、悪いことではありません。世間体や人の目を気にしすぎると、離婚後の生活が苦しくなってしまいます。ある程度の開き直りも重要です。

  • 環境を変える:いっそのこと離婚と同時に新しい地域に引っ越してしまえば、誰も噂をする人はいませんし、心機一転新しい気持ちで頑張ることができます。子どもの学校を変えることについては善し悪しがありますが、環境を変えることは、離婚によるデメリットをなるべく軽減することに役立つ可能性があります。

  • 信頼できる人に相談する:周囲の意見に振り回されすぎず、信頼できる友人や専門家(弁護士など)に相談し、冷静な意見を聞くことが大切です。

離婚に向けた話し合いや手続きで疲弊する